すぐきは、漬物のひとつ。カブの変種である酸茎菜(すぐきな、すぐきかぶらともいう)を原材料とする、現代の日本では数の少ない乳酸発酵漬物である。まったく味付けをしない調味なしの日本唯一の自然漬物といわれている。京都の伝統的な漬物であり、「柴漬」、「千枚漬」と並んで京都の三大漬物と言われている。
酸茎菜は、京都市北区の賀茂別雷神社(上賀茂神社)で栽培したのが発祥とされている。しかしその歴史についてはいまだに定かにはなっていない。約300余年前の「日次紀事」(1667年)への記載をはじめ、数々の本草書、詩文などにその名前が載っている。明治の時代になりその栽培が一般農家にも広がり、販売されるようになった。
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古来、酸茎菜の栽培と生産は、東西を賀茂川と高野川にはさまれた三角州の中で、北端を深泥池とする地区に限られ、ここで生育されたものだけが「すぐき」と名が付けられる。
酸茎菜の種蒔きは8月末に行われ11月下旬ごろに収穫される。収穫した後、皮を剥き下漬をした後本漬を行う。 本漬時の重石のかけ方は、独特の「天秤押し」というやり方で、長さ4?5mほどの丸太棒の一方を固定させ、もう一方の先に重石を下げて樽のフタを押さえる、「テコの原理」を利用した方法で行う。数日の本漬の後室に入れ加熱し発酵をさせる。 収穫してから約一月程度の期間で乳酸発酵したあめ色のすぐきが完成する。 酸茎菜の収穫は年明けまで続き、2月末ごろにはその年の漬け込みは終了する。 冬に息の見える頃が、最もおいしい期間である旬の京つけものの一つである。
発祥の頃は、時候熟れ(じこうなれ)の技法を用いられていた。 時候熟れとは、収穫して本漬したすぐきを家の軒下に置き、自然の気温で発酵させる技法である。この時候熟れの技法で生産すると、すぐきの食べごろは春から初夏になる。現在は雑菌の繁殖や気温の変化によりこの漬け方をすることはほぼない。